スペクトルと主観(哲祥)

いまさっき電車の中で小学生たちが虹について話していた。
たぶんゲーム画面か何かの話で、「こんな4つしか色がないのは虹じゃねー」とかなんとか。
そこでふと思考に入り込んでしまった。
虹はなぜ不連続に思えるんだろう。いや、連続して見えるという人は別にそれでいいのだろうけれど、私は分離して思えてしまうんだ。

「虹は何色あるか」という議論が可能で、国によって4とか5とか7とかあるあたり、非連続性の象徴のようなものじゃないか。単なる連続グラデーションなら分割しようとする気すら起こらない。

 
グラデーションは、スペクトルというか光の波で言うなら振幅だ。この振幅の大小は人間の目は連続的に感じられるらしい。でも波長はどうやら非連続的に感じるらしい。
考えてみればRGBでR+G=Y(赤い光と緑の光を足すと黄色くなる)というのもかなりの欺瞞だ。

たしかにスペクトル的にはRとGのまんなかあたりに黄色はあるが、そんなことを言ったらR+B=Gになってもおかしくないことになってしまう。
第一、波長の違う波を重ね合わせたら、合成された波は最小公倍数の波長になる。すると図で言うところのR+Gははるかかなたに赤方転移する。(言葉の使い方が間違ってるけど。てゆか実際には粒子なので合成されないし)
まあ目の中の細胞は特定の(ある程度の幅をもった)波長しか感知しないんだから、虹の黄色い領域はおそらく赤と緑の錐体細胞が感じていることになる。これは分かる。でも何で虹の最外殻を「紫」と感じるんだろう? スキー場で雪が薄い紫がかって見えることがあるように、多少は感じている紫外線を反映しているんだろうか?
話がずれた。
とにかく何で人間の目は(脳は)、波長に関しては連続的に感じないようになっているんだろう。